アセトアルデヒドという名前を聞いたことがあるでしょうか?
聞いたことがなくても、誰もが知っているものから作られる成分で、これが口臭の原因となります。
アセトアルデヒドとは、どんな物質?
アセトアルデヒドは、化学式がC₂H₄Oで表される、無色透明の液体です。
沸点(液体から気体に変わる温度)が20.2度と、常温でも非常に揮発しやすく(気体になりやすく)、可燃性の高い物質で、エタナールとも呼ばれます。
アセトアルデヒドは二日酔いの敵!
お酒を飲むと二日酔いになる事がありますが、それは、アセトアルデヒドが原因だといわれています。アセトアルデヒドは、アルコールが分解される事でできるのです。
体に入ったアルコールは、肝臓で、アルコールを分解する酵素の働きによって分解され、アセトアルデヒドになります。次にアセトアルデヒドを分解する酵素によって、酢酸(お酢の成分)に分解されます。
そして最後には尿として排出されるのですが、このように完全に分解するには、飲んだお酒の量によっては、24時間かかるといわれます。
つまり、お酒を飲みすぎた場合、アセトアルデヒドや、酢酸といった成分が、丸1日、体の中に残った状態になります。
アセトアルデヒドが強い口臭になる!
アセトアルデヒドは、非常に刺激の強い青臭いにおいを発します。そしてこの臭いが口臭として現れるのは、当然飲酒をしたときです。
アセトアルデヒドや酢酸、そしてアルコールといった成分は、体に残っていると、血液に吸収され体中を巡ります。
その一部は、汗として排出され、体臭となります。そして肺に達した成分が、呼吸と一緒に口から外に出てきて、口臭となるのです。
この臭いというのは、20歳以上の人は、想像できると思いますが、アセトアルデヒドと酢酸とアルコールの混ざった、非常にきつい臭いとなります。
アセトアルデヒドによる口臭の対策は?
肝臓の働きを高める
アセトアルデヒドは、肝臓で分解されるため、肝臓の働きが弱っている時などは、臭いの成分が残り口臭もきつくなります。
そのためには肝臓に頑張ってもらわなくてはなりません。
暴飲暴食をさける!
肝臓はアルコールを分解するだけでなく、食べ物からエネルギーを作ったり、他の有毒なものを解毒したりと、様々な働きをしています。
大量に食べることは、それだけ肝臓の仕事が増えて、弱ってしまいます。
夜遅くに食べない!
肝臓も夜は休みたいのに、寝る直前に食べ物が入ってくる事と休めず、元気になりません。
休肝日を作る!
お酒を飲まない日を作ることで、日頃お世話になっている肝臓を休ませてあげましょう。
肝臓に必要な栄養素をとる!
レバーや牡蠣、しじみなど肝機能を高めるといわれる食材があります。特にビタミンA、C、Eや良質のタンパク質が必要といわれるので、それらを含む食品を積極的にとりましょう。
水を飲もう! |
お酒を飲んだときの口臭対策としては、お水を飲みましょう。肝臓でアルコールなどを分解するには、大量の水が必要となります。
またお酒を飲むことによる利尿作用によって、体内の水分量が減ってしまいます。 そうなると、口の中から発生する口臭を抑えるのに大切な、唾液の分泌が減ってしまいます。肺から出てくるアセトアルデヒドなどの臭いに加え、口からも口臭が発生する事になり、さらに臭いがきつくなります。 できればお酒を飲むのと一緒に水分を取るようにしましょう。 |
日本人にはもともと、欧米人と比べてアルコールなどを分解する酵素の量が少ないといわれます。
また個人差もあり、過剰のアルコールは当然その分、口臭を強くします。
お酒は適度な量を楽しむようにしたいものです。