バイオティーンは口臭の対策になる?

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バイオティーンという名前を聞いた事がありますか?

口の中を潤して口臭の不快感を和らげる、という製品なのですが口臭への効果はどうなのでしょう。

バイオティーンとは?

バイオティーンは、グラクソ・スミスクラインという会社から販売されている商品ですが、以前(平成27年1月まで)はティーアンドケーによって販売されていました。

バイオティーンには、ジェルタイプのものと、マウスウォッシュのタイプがあるのですが、どちらも使用する事によって、口の中を潤わす作用があるというものです。

バイオティーン オーラルバランスジェル

こちらは、ジェルを口の中にのばして使用するタイプで、1~2センチ程度を指や舌で、口の中にまんべんに伸ばします。液体ではなくジェルなので、口の潤いも長く続くようです。

特徴として、次の点があげられます。

  • 酸性に傾きがちな口の中を、唾液と同程度の中性に調節するために、水酸化ナトリウム(ph調整剤)が含まれている
  • 刺激の強くなる成分を抑え、口腔内に優しい
  • 色素や香料も含まれていない

バイオティーン マウスウォッシュ

こちらも、口に潤いを与えるマウスウォッシュです。特徴としては、次の点があります。

  • 溶剤にアルコールを使用しないノンアルコールタイプなので、口への刺激が少ない
  • 製品のphは唾液と同程度の中性
  • 味はキシリトール配合による甘みとミントの香り

使用回数は、1日に3~5回の使用をすすめています。

バイオティーンの口臭への効果は?

バイオティーンは、口の渇きを抑える商品ですが、口の渇きと口臭にはどのような関係があるのでしょう。

ドライマウスによる口臭

口臭は、口の中の細菌が、食べカスなどをエネルギーとするために分解し、それらが腐敗するときに発生するガスです。

そして、その口臭を抑えるのに必要なのが唾液です。唾液には、次のような働きがあります。

  • 細菌のエサになる食べカスを洗い流す
  • 細菌を殺菌する酵素を含み、細菌の活動を抑える
  • 作り出された臭いの成分を、溶かして閉じ込めておく
  • 口の中が酸性になると、細菌が活発になるのだが、それを中性に戻す

このように、口臭を抑えるのに必要な唾液の分泌が減ってしまうのが、ドライマウスという症状です。

ドライマウスになる原因としては、いろいろなものがあります。

  • 口呼吸
  • 加齢
  • ストレス
  • 薬の服用
  • 特定の病気

つまり、ドライマウスになることによって、唾液が減り、口の中が渇いて口臭が発生するのです。

バイオティーン オーラルバランスジェルの働き

では、バイオティーンのジェルがどんな働きをするのかですが、口臭に対してでいうと、足りない唾液の代わりです。

唾液の働きのところであげたもののうち、臭いを閉じ込める、口の中を中性にする、という2つの作用は期待できるかもしれません。

その点では、口臭の予防に効果はあるのかも。

ところが残念なことは、バイオティーンは、2014年に商品のリニューアルを行ったのですが、そのときに成分の内容も変更になっています。それまで含まれていた、リゾチーム、ラクトフェリン、ラクトペルオキシダーゼなどの成分がなくなりました。

これらは唾液にも含まれている、抗菌作用があるといわれる酵素であって、唾液が口臭を抑える要因の1つともなっています。

これらの物質がなくなってしまったのは、口臭に関してだけでいうと、効果が薄くなるのではと思います。

バイオティーン マウスウォッシュの働き

マウスウォッシュに関しても、やはり口を潤すという事が目的なのですが、ジェルと比較すると、どうしても液体のため、口の中にとどまる時間が短く、効果は弱いように感じます。

ただし、ネットでの口コミには、ジェルの利用が手間だという意見も多く、簡単に利用できるという利点はあります。

バイオティーンの口臭効果に関しては、唾液の代わりになる部分もありますが、臭いを抑える働きが、それほど強いとはいえないかもしれません。

殺菌成分の入ったものなどの方が、口臭だけに関していえば、効果はあるでしょう。

ただし、ドライマウスの症状には、口臭だけでなく、

  • 渇きによる痛み
  • 味覚の異常
  • 乾いたものが食べられない
  • 虫歯・歯周病の進行
  • 舌の痛みなど

があります。

口の中を潤しながらも、口の中に刺激のあるものを減らした、優しい成分で作られているため、ドライマウスの症状をやわらげる作用に関しては、期待できるのではないでしょうか。