鼻から臭う鼻臭の原因は?

photo credit: Bear Selfie via photopin (license)

鼻からの息が臭うことはありませんか。

この鼻息が臭う原因には、体の中の病気が関係している時があります。

鼻臭が起こる原因をみていきましょう。

口臭と鼻臭の違いとは?

口臭は、その原因の多くが口の中に存在しています。口の中の細菌が作り出すガスの臭いであったり、歯周病による口臭です。

これらの臭いは、喋ったり口で息をしたときに臭いが伝わります。

一方、全体としては割合が少ないのですが、口以外が原因となる口臭もあります。

口の中が原因の口臭は、鼻から臭うことは少ないので、鼻臭がする場合には、歯周病や舌などの口の中以外に原因がある場合が考えられるのです。

鼻が原因で臭う鼻臭

鼻からの息が臭う原因には、鼻が原因となる場合と、それ以外の原因があります。まずは鼻の病気が原因となる場合をみていきます。

副鼻腔炎

副鼻腔とは、鼻の中にある副鼻腔という空洞に細菌が感染して、炎症を起こす病気です。この炎症が慢性化した、慢性副鼻腔炎を蓄膿症(ちくのうしょう)といいます。

副鼻腔炎になると、炎症にともないが溜まり、その臭いが鼻から出てきます。ただし、この溜まった膿の臭い自体は、それほどきついものとして外には出てこないといわれます。

それよりも、副鼻腔炎によって出てくる鼻水に、膿が混ざったものが臭いを発生させます。

特に鼻水が鼻から出ずに、喉の奥に落ちたものを後鼻漏(こうびろう)といいますが、そこからは強い臭いが出てくる事があります。

後鼻漏とは?
後鼻漏は、鼻炎や副鼻腔炎などによって大量の鼻水が出たときに、鼻の穴からではなく喉の奥の方に流れていく症状をいいます。

喉に流れた鼻水は、へばりつき、そこで細菌によって腐敗されて臭いを出します。

鼻臭症

萎縮性鼻炎ともいわれる慢性鼻炎の1つで、鼻の中の粘膜が薄くなって固くなり、鼻の中(鼻腔)が広がって乾燥する病気です。

乾いた鼻の中では細菌が繁殖しやすくなり、臭いを発生させます。

鼻以外が原因で起こる鼻臭

胃の不調

食べたものは、胃で消化され次に送られます。

このときに、胃の病気や不調があると、スムーズに消化されず、食べ物が胃の中に残ることになります。(消化不良)

そうなると食べ物が腐敗して臭いの成分が作られ、血液に吸収されます。

その一部は肺にも運ばれて、呼吸と一緒に鼻臭として出てくることになります。

便秘

胃から運ばれてきた食べ物は引き続き腸で消化、吸収され不要なものが排泄されますが、大腸の働きがうまくいかない場合などに、便がとどまって便秘になることがあります。

この時にも、腸内の細菌が腐敗させて臭いの成分を作り出し、その成分が体を回って、呼吸とともに鼻臭として出てくることがあります。
「便秘が口臭の原因となる理由!」

腎臓や肝臓の不調

腎臓や肝臓には、有害な物質を分解したり、それらを尿として排泄する働きを持ちます。

病気などによって、それらの働きが弱くなると、アンモニアなどの物質を外に出すことができず、体の中にたまって、同じように呼吸とともに鼻臭として臭いの成分が出てくることがあります。

肺の病気

肺に病気がある場合、そのせいで臭いが起こる場合があり、それも当然呼吸と一緒に外に出てきます。肺の病気としては、肺化膿症などがあります。

また、タバコを吸うことによっても、肺に付着したタールの臭いが、鼻臭として出てきます。


鼻から出てくる臭いの多くは、歯磨きなどでは改善できない、体の中の不調によるものです。

中には症状が進行している場合もありますが、普段の生活習慣の改善などで対策できるものもあります。

神経質になりすぎる必要はありませんが、病気が原因の場合は少しでも早い治療が必要であり、気になる体の症状と鼻臭があるときは、念のために病院で検査をしてもらいましょう。