カフェインが口臭の原因になる?

photo credit: Coffee cupping at Olivo Caffe with barista Marius Nica via photopin (license)

カフェインといえばコーヒーに含まれることで有名ですが、このカフェインが口臭の原因になる事があります。

カフェインがどの様なものか、そして口臭との関係をみていきます。

カフェインとはどんな物質?

カフェインは、その名前を聞く事は多いのですが、一体どのような物質なのでしょう。

カフェイン
コーヒーに含まれていることから名付けられたカフェインは、1,3,7トリメチルキサンチンという正式名称で、化学式はC8H10N4O2で表される無色の結晶。1819年にドイツのルンゲという人が発見しました。

カフェインには特有の性質があります。

覚醒作用

脳には眠気を促す睡眠物質を受け取る場所があるのですが、カフェインを摂るとその場所に結び付いてしまい、眠気がなくなってしまいます。

利尿作用

カフェインを摂ると、尿として排泄する働きが強くなり、尿の量が増えます。

興奮作用

カフェインによって自律神経の交感神経を刺激することになり、それによって脳や体が興奮した状態になります。

カフェインを多く含む飲み物は?

カフェインといえばコーヒーですが、それ以外にも色々な飲み物に含まれています。

100ml中に含まれているカフェインの量

コーヒー 約60mg
玉露 約160mg
抹茶 約30mg
煎茶 約20mg
緑茶 約20mg
ウーロン茶 約20mg
紅茶 約30mg
ココア 約30mg
コーラ 約10mg

意外なのですが玉露は、コーヒーよりもカフェインが多く、断トツです。

カフェインと口臭の関係は?

カフェインには、上にあげた作用などにより、

  • 目が覚める
  • 集中力が上がる
  • 疲労の抑制
  • 体脂肪の燃焼

といった体にとって良い作用があります。ところが口臭にとっては、悪い影響が出てしまうのです。

利尿作用により体の水分が減る!

体の中の水分量が減ってしまうとなぜ口臭が出てくるのでしょう?それにはまず、口臭の発生する仕組みと、口臭を抑える唾液について説明していきます。

口臭と唾液の関係!
口の中には億を超えるといわれる数の細菌がいて、食べカスなどをエネルギーとするために分解して増殖していきます。

そのとき分解されたものが腐敗することで発生するガスが口臭の元になります。

口の中に唾液がたくさん溢れていると、食べカスなどの細菌のエサとなるものを洗い流します。

また唾液の成分には、細菌を殺菌する酵素やタンパク質が含まれ、細菌の活動を抑えます。

さらに作られた口臭の元となるガスは、唾液があることで、その中に溶けて気体にならず、口臭として出てこないのです。

このように、唾液は口臭を抑えるためにとても重要なのです。ところが、利尿作用によって体内の水分量が減ってしまうと、唾液の分泌量が減ってしまうのです。その結果、口臭が発生しやすくなってしまいます。

交感神経が活発になる!

カフェインをとる事によって自律神経の交感神経が活発になり、その事によって脳や体が刺激を受け、集中力や運動能力が高まるといわれています。

ただし口臭に関しては、この点でもマイナスなのです。

自律神経には交感神経と、もう1つ副交感神経があります。

運動したり活発に活動している時に働くのが交感神経で、逆にゆったりと落ち着いている時に働くのが副交感神経です。

口臭に大切なのは唾液だといいましたが、さらさらの新鮮な唾液がたくさん出るのは、副交感神経が働いているときなのです。

交感神経が働いているときは、唾液の量が減ってしまい、また唾液の質もネバネバしたものになってしまいます。そしてその結果、口臭が起こりやすくなってしまうのです。

ちなみに緊張したりストレスを感じているときも、交感神経が働くために口臭が出やすくなります。
「ストレスと口臭の関係とは?」


このようにカフェインには良い点、悪い点ありますが、口臭に関しては良くない点が多くなります。またコーヒー自体も口臭の原因となるので、飲みすぎには注意しましょう。
「なぜコーヒーが原因で口臭が起こる?」