口臭対策にとって、唾液はとても重要なものです。
唾液は、口臭を作り出す細菌のエサとなる、食べカスなどを洗い流し(自浄作用)、また細菌自体に働きかけ殺菌する効果があります(抗菌作用)。
ところが色々な原因で唾液の分泌が減少し、その結果口臭が発生してしまいます。
そんな口臭対策にとって、とっても大切な唾液を出す方法をみていきます。
口臭対策に必要な唾液はなんで減るの?
唾液の分泌が減少してしまうのには様々な原因がありますが、主なものを挙げていきます。
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唾液を出す舌の運動
舌を回す
まず口を閉じます。
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舌を唇の裏側と、歯の表面の間にいれます。
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歯に沿いながら舌を回します。
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左右20周ほど行います。
かなり痛くなるので、無理のない程度で行いましょう。
唾液腺マッサージ
唾液腺とは唾液を作って分泌する腺で、大きなものに、耳下腺(じかせん)、舌下腺(ぜっかせん)、顎下腺(がっかせん)の3つがあります。
耳下腺(じかせん)
耳と鼻の頭の間辺り。指の3~4本を当て、円を描くように緩めに揉みましょう。
舌下腺(ぜっかせん)
顎の真下にある柔らかくなっている場所で、親指で下から突き上げる感じで押します。 ちょうど舌に当たる感じになると思います。
顎下腺(がっかせん)
アゴとエラとの間で内側の柔らかい部分です。こちらも親指でマッサージしましょう。
口を動かす
唾液が出やすい発音や口の動きを繰り返し行う方法です。
パタカラ体操
「パパパパパパパパ」、 「タタタタタタタタ」、 「カカカカカカカカ」、 「ララララララララ」、 と一文字づつ発音したり、「パタカラ」を何度も繰り返す、というのでもいいです。
この、パ、タ、カ、ラという言葉は全て使う筋肉が異なり、唇や舌を色々動かすことで、口の筋力を鍛え、また唾液の分泌を促します。
一文字ずつ、きっちり発音する事を意識しましょう。
あいうべ体操
「あー」 →口を大きく開ける
「いー」 →口を横に大きく開ける
「うー」 →唇を尖らすように突き出す
「べー」 →舌をできるだけ下に出す
こちらも口を大きく動かすことで、唾液の分泌を促します。 実際にやってみると、すぐによだれが垂れそうになります。
最も手軽な運動
いろいろと口の筋力を高めて唾液の分泌を促す体操がありますが、もっと簡単に、そして毎日確実に行える方法があります。
それは、食事の時によく噛むということ。
食事は毎日必ず行うものですから、その時の噛む回数、噛み方を意識する事で、口の中の筋力も上がり、唾液の出やすい口となります。もちろん、食事中の唾液の出る量も増えます。
よく噛むコツ
- 意識して噛む回数を増やす(理想は30回)
- 飲み物と一緒に流し込まないために、食事中の水分摂取を控える
等、方法はありますが、一番簡単なのは、
- 一度に多くの量を入れない、
という事です。
口いっぱいに放り込むと、少し噛んだだけで唾液と混ざり、食べ物も砕けて体積が増えます。そして口から溢れそうになるので、まだ噛んでいないのに飲み込んでしまうのです。
口に入れる量を少なくしても、意識していれば一口当たりの噛む回数は、以前と変わらなくできます。そして一口の量を減らしているので、口に食事を入れる回数が増え、結果噛む回数も増えます。
なかなか一口当たりの噛む回数を増やすのは、最初は慣れない(しんどい)ので、口に入れる量を減らす事から始めてみましょう。
普段から、口の渇きに意識をしていることが口臭対策にとっては大切です。渇いていると感じたら、これらの体操や、水分の補給などを心掛けましょう。