口臭と下痢には関係がある?

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口臭の原因にはさまざまなものがありますが、その中で下痢が口臭の原因になるといわれる事があります。本当に下痢のために口臭が起こる事はあるのでしょうか?

どうして下痢になる?

そもそも、下痢はどういう時に、なぜ起こるのでしょうか?通常腸の中では、便を肛門の方に移動させるために、ぜん動運動(腸が伸縮して便を移動させる動き)を行っています。その腸の中を便が移動する過程で、水分を吸収していき、適度な固さになって排泄されます。

最適な便の水分量としては、70~80%といわれています。ところが何らかの原因により、ぜん動運動が活発になり、便が普通より速く腸内を移動してしまう事で、水分を吸収できなくなり下痢便として、排泄されてしまうのです。ちなみにこのときの便の中の水分量は90%を超えています。

下痢になる原因は?

下痢の原因には次のようなものがあります。

  • 細菌などによる食あたり、食中毒
  • 刺激の強い食べ物、飲み物のとり過ぎ
  • 暴飲暴食
  • 睡眠不足
  • ストレス
  • 薬の副作用

下痢と口臭の関係は?

腸が原因となって口臭が発生するものに便秘があります。

  便秘が原因で起こる口臭とは?
何らかの原因で便秘になると、便が腸内に長く留まることになります。そうすると、腸内では悪玉菌によって、便が腐敗されていき、臭いの成分が作られてしまいます。この成分は便秘によって便が滞留している時間が長引くほど、濃く、きつくなっていきます。

作られた成分の多くはおならとして体外に出されるのですが、そのうちの一部が血液に吸収され体の中を周り、肺に達したものが呼吸として口から出てきて口臭となります。

便秘の場合は下痢と逆でぜん動運動が遅くなることも原因になります。つまり下痢の場合は、臭いの成分が作られてきつくなるほど、便が体内に留まっていないので、その臭いが口から出てくる事はあまり考えられません。

下痢の時は、腸内の環境が良くなく、悪玉菌も増えている事は考えられ、臭いの成分が作られているかもしれませんが、便秘の時に臭ってくる程の口臭は腸内からは起こりにくいと思われます。(メタンガスという気体は下痢の時に大量に作り出されるのですが、口臭の原因となる気体ではありません)

下痢の時に口臭が起こる原因は?

では下痢の時に口臭が強くなる事はないのかというと、そうとも言い切れません。

下痢の時は唾液が足りない?

下痢をしているときは、急速なぜん動運動によって、便の中の水分を吸収される前に排泄されてしまいます。つまり体内の水分がどんどん出ていってしまうのです。そして体内の水分不足は色々なところに影響を及ぼすのですが、その1つが唾液です。

下痢による水分不足により、唾液の分泌不足が起こってしまうのです。

口臭とは、口の中の細菌が活動する時に、食べカスや口の中の粘膜がはがれた細胞、血液の成分などを分解して、それらが腐敗する時に発生するガスなのですが、唾液には口の臭いを抑える為の重要な働きがあります。

口臭に対しての唾液の働き

  • 口の中を清潔にする
    たくさんの唾液が分泌される事によって、食べカスなど細菌のエネルギーとなるものを洗い流す自浄作用を持つ
  • 細菌の増殖を抑える
    唾液の成分には、細菌を殺菌したり働きを抑えるタンパク質や酵素が含まれていて、それらの働きにより抗菌作用がある
  • 臭いの成分を閉じ込める
    唾液はその成分の多くが水分でできていて、さらさらの大量の唾液は、細菌によって作られた臭いの成分を溶かしておく事ができ、結果、口から出てくるのを抑える役目がある

このように、唾液には口臭対策にとって欠かせない作用がたくさんあります。つまり下痢によって起こる体内の水分不足が、唾液の分泌を減らしてしまい、結果、口臭を発生させる原因となるのです。

下痢による口臭の対策は?

下痢をする事によって起こる口臭は、体内の水分量の減少による唾液の分泌不足なので、水分の補給をして唾液を分泌させ、口が渇くのを防ぐことが予防となります。

このときに注意したいのは、カフェインが含まれた緑茶やコーヒーは避けましょう。これらには利尿作用(体内の水分を外に排出しようとする働き)があり逆効果です。

また量は1度に大量の水分をとるのではなく、こまめに少量をとるようにしましょう。またそのときに唾液を出す運動などを合わせて行うと効果的です。
「口臭対策の為の、唾液をだす運動」