口臭が下水の臭いみたい、なんてことはありませんか?
口臭は、その原因によっていろいろな臭いがするので、様々なものに例えられます。
その1つに下水のような臭いというものがありますが、いったい何が原因で口が下水のような臭いになるのでしょう?
下水の臭いの正体は?
そもそも下水とは、工場や家庭から流れ出される排水や汚水の事で、家庭からではトイレの汚水も含まれるので、当然きつい臭いがします。
臭いの成分としては、次のようなものがあります。
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アンモニアや酢酸、イソ吉草酸などは、中年男性の加齢臭の原因ともいわれていて、それだけだも、良いにおいでない事は分かると思います。
口臭には、これらの成分が原因となる場合があり、そのときに下水のような口臭とは表現されます。
下水のような口臭の起こる原因は?
生理的口臭
生理的口臭とは、誰にでも起こる口臭の事で、特に、寝起きや緊張しているとき、お腹がすいているときなどに、特にきつくなる口臭です。
生理的口臭が起こる原因は? |
口の中には、億を超える数の細菌が存在しています。
それらの細菌が食べカスなどをエネルギーとして増殖するために、その中のタンパク質を分解するのですが、それらが腐敗して発生するガスが、口臭のもとになります。 |
この生理的口臭によって発生する気体が、下水の成分にもある、硫化水素やメチルメルカプタンという成分なのです。
生理的口臭は、人によって強さの度合いは違い、また寝起きなどの時間帯等によってもきつさが変わるので、常に臭っているという訳ではありません。
生理的口臭の対策
生理的口臭が強くなるのは、唾液の分泌が減少しているためです。寝起きや緊張しているときなど、臭いがつよくなるときは、口の中に唾液が少なくなっているのです。
唾液には、
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などの働きがあり、口臭対策にとって、とても重要です。
生理的口臭による下水の臭いを抑えるには、よく噛んで食べる、水分を飲むなど、唾液をたくさん出すように心がけましょう。
「口臭対策の為の、唾液をだす運動」
膿栓による口臭
膿栓とは、喉の奥の扁桃腺(へんとうせん)に溜まる、数ミリほどの白い塊で、咳をしたときに出てきたことがある人もいると思います。
この塊は潰した事がある人なら分かると思いますが、とてもきつい臭いがします。
膿栓は、外から侵入してきた細菌と、それを入れないように戦った白血球の残骸が扁桃腺に溜まったもので、そこにまた細菌が溜まって分解し臭いを作り出していると考えられます。
これも同じく硫化水素やメチルメルカプタンなどの臭いによって、下水のような臭いの原因になるといわれます。
膿栓による口臭の対策
対策としては、膿栓を取り除ければ1番なのですが、自分でやると、扁桃腺を傷つけたり、余計に膿栓が余りやすくなったりする可能性があります。
口の中を清潔にするために、歯磨きと、うがいをしっかり行うのが、膿栓を予防する、最も安全な方法といえるでしょう。
「口臭の原因?臭い膿栓(のうせん)の取り方は?」
便秘などによる口臭
胃腸の不調によって、食べ物の消化が上手くいかずに、消化不良をおこす場合がありますが、この時食べ物は通常よりも腸内に長くとどまることになります。
また便秘によっても、食べ物が腸内で溜まってしまいますが、これらの時に食べ物は、悪玉菌によってどんどん腐敗され、臭いの成分を作り出します。
それらは主におならとして出されますが、一部が血液に吸収され体の中をめぐり、肺に達したものが呼吸と一緒に出てきて、口臭となります。
これらの成分は、アンモニアや硫化水素とともに、インドール、スカトールという成分も含みます。これは、おならや便の臭いの成分であり、まさに下水のような臭いといえるでしょう。
便秘による口臭の対策
胃や腸に何らかの病気がある場合は、当然その治療となりますが、それ以外では、消化不良や便秘になりにくい生活習慣や食習慣を意識しましょう。
「便秘が口臭の原因になる理由!」