餃子を食べた時の口臭、原因と対策は?

口臭が起こる食べ物といえば、真っ先に思い浮かぶのが餃子でしょう。

臭いの強い食べ物は色々ありますが、餃子が特に口臭を発生させるのには、理由があります。

餃子を食べると口臭が起こる原因は?

通常、臭いの強い食べ物を食べた時に口の中から臭うのは、その食べ物の成分が口の中に残っていて、その成分の臭いが直接漂ってくるからです。

つまり解消するには、その臭いの成分を口の中から取り除けば良いのです。歯磨きやうがいをして口の中を清潔にすれば、基本的には臭いは消えます。臭う成分がなくなるので。

よく胃の中から臭いが上がってくる、といわれる場合がありますが、胃から直接臭いが上がってくる事はありません。

口から直接胃の臭いがすることはない!
口と胃は繋がっているので、胃の中で発生した臭いがのどを通って漂ってきそうですが、基本的にはありません。

胃と食堂の間にある噴門(ふんもん)という場所で、下部食堂括約筋という筋肉が、食べ物が通る時以外はその部分を閉じて、胃の内容物などが逆流しないようになっているからです。
胃、噴門の画像

(基本的に、と書いたのは、げっぷをした時、あるいは体調不良などにより、そこの筋肉が弱まって逆流してしまう事があるからです。)

にんにくただし、餃子を食べた時は状況が変わります。口の中をきれいにしても、臭いが残るのです。その原因となる餃子に含まれる食材が、

  • ニラ

で、特ににんにくが大きな原因となっています。

にんにくに含まれる成分とは?

にんにくやニラ、あと玉ねぎなどのネギ類にも含まれている臭いの原因が、アリインという成分です。アリインには、次のような効果があるといわれています。

  • 疲労回復
  • 生活習慣病の予防
  • 血液をサラサラにする

アリインはそれだけではそれほど臭いの強い成分ではありません。ところがにんにくを切ったり、すり潰したりすると、アリナーゼという酵素と反応してアリシンという成分に変わり、これがにんにく特有の強い臭いの原因となります。

そしてアリシンは体内に入って変化し、さらに臭いの強いアリル・メチル・スルフィドという物質になります。

これは尿からも排泄されますが、一部は血液に溶けて体の中を回ります。それが汗と一緒に出てきた場合には体臭となり、肺にまで回って呼吸と一緒に出てきたものが、口臭となるのです。

アリル・メチル・スルフィドは体の中で分解されて他の物質に変わる、という事がないので出しきるしかなく、この臭いは長いと16時間続くこともあるといわれます。

餃子による口臭の対策は?

餃子を食べて発生する口臭の対策としては、次のようなものがあります。

無臭餃子を食べる

最近では無臭のにんにくを使っています、という餃子が販売されています。

無臭にんにくとは、実はにんにくではジャンボリーキというネギの種類なのだそうです。

これは味がにんにくに似ていて、にんにくの臭いの元となるアリシンが含まれていて臭いもするのですが、含まれている量がにんにくの60分の1ということで、食べてもそれほど臭わない、という事のようです。

歯磨き

にんにくの臭いは、体の中で血液に混ざって、肺から呼吸として出てくるものなので、基本的には歯磨きは意味を成しません。

ただし、にんにくの成分が口の中に残っていれば、当然臭いも発生するので、うがい、歯磨きはとにかくやっておきましょう。

牛乳を飲む

よく牛乳を飲むと、胃に膜が張って臭いを抑えられる、といわれますが、それはありません。

実際に牛乳が効果を示すのは、牛乳に含まれる水分が臭いの成分を中和して、濃度を下げる効果があるという事で、そのような報告もあるようです。

飲むタイミングとしては、食中、つまり食べながら飲むのが効果的のようですが、それは無理でも、できるだけ時間が空かない方が良いようです。

汗をかく

餃子を食べて作られた臭いの成分は、体の中を巡っています。そして時間をかけてゆっくりと口からも出てきます。

ではどうしたらいいかというと、早く体から出してしまうのです。つまり水分と一緒に排出してしまうのです。

1つはお風呂やできれば運動することによって汗をかくことで、排出されます。
(この時の臭いは当然臭いので注意が必要)

もう1つは尿として出す方法です。利尿作用(体の中の水分を尿にして排泄しようとする作用)の高い、緑茶などを飲むことでガブガブ飲まないでも効果が得られるでしょう。

ただし、体内の水分の出しすぎは、口臭の対策に重要な、唾液の分泌量を減らしてしまう事にもなるので注意が必要です。