冬になると口臭がきつくなるのを感じる人は多く、実際に口の臭いを気にして病院に行く人も冬場に増えるようです。
冬の口臭の原因と対策をみていきましょう。
冬に口臭がきつくなる原因は?
口臭は、誰にでも発生する生理的口臭と病気や体の不調によって発生する病的口臭などに分けられ、これ以外には食べ物やタバコ、アルコールなどの臭いによって一時的に発生する口臭があります。
このうち冬になると強くなる口臭は、生理的口臭と呼ばれるものです。
生理的口臭が作り出される流れ |
口の中には、多くの細菌が存在していて、常に活動しています。 ↓ 細菌は食べカスなどをエネルギーに変えるために、分解します。 ↓ 分解された食べカスは腐敗し、その時に硫黄を含んだ気体が作られ、この気体が口臭の原因となります。 |
この硫黄を含んだ気体は、揮発性硫黄化合物と呼ばれ、
- 硫化水素
- メチルメルカプタン
- ジメチルサルファイド
という3つの気体がそのほとんどを占めます。 生理的口臭というのは、1日中臭っているのではなく、時間帯や状況によってその強さが変わります。特に臭うのは、次のような場合です。
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このような時に、口臭が強くなってしまうのですが、生理的口臭が強くなる時には、共通点があります。
生理的口臭を抑えるのに必要なものとは?
生理的口臭が強くなるときというのは、唾液が減って口の中が渇いてしまっているのです。
(例えば、寝ている時には、何も食べずに口も動かしていないので、唾液がほとんど出ません)
実は唾液には、口臭を抑えるための、とても重要な役割があります。
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唾液のこれらの働きによって、口の中で細菌が作り出す臭いは抑えられているのです。
冬になると空気が乾燥しているので、口の中が渇きやすくなります。 からっからにはならないとしても、口がネバネバしているのを感じたことはありませんか。
また暖房器具の使用によって、さらに乾燥してしまいます。
つまり、冬になると口臭が強くなるのは、冬の乾燥のせいで口の中の唾液が渇き、唾液によって活動を抑えられていた細菌が活発になって、口臭のガスを作り出してしまうからです。
冬の口臭の対策は?
冬に口の臭いがきつくなるのは、乾燥による唾液の不足である為、対策としては口の中に唾液がたくさんある状態を作る事です。
水分を取る
唾液の材料は水です。成分の99%以上が水でできています。体内の水分量が減ってしまうと、唾液の分泌も減少するので、こまめに水分補給を行うようにしましょう。
この時に飲む飲み物としては、水がベストですが、その他には麦茶などがいいと思います。
緑茶やコーヒーなどはカフェインを含み、利尿作用によって逆に体内の水分が出て行ってしまうので、飲み過ぎると逆効果となります。
ガムを噛む
ガムは、ミントの香りで臭いをごまかす、というイメージが強いかもしれませんが、その味と、舌やあごを使って噛む、という行為によって、唾液を分泌させる作用があります。
すこし硬めの物の方が効果があります。
ゆっくり食事をとる
食事をする際には、時間をかけて、一口の量を少なくし、しっかり噛んで食べるようにしましょう。そうする事で、しっかりと唾液を分泌させることができます。
一口ごとの噛む回数は、30回が理想といわれますが、最初からはなかなかしんどいので、一口の量を減らす事から意識してみましょう。
他にも「口臭対策のために唾液を出す方法!」に書いてますが、唾液を出す為の運動などもあるので、 試してみてください。