胃が悪いと口臭がおこる原因と、臭いを改善する方法!

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口の臭いって気になりますよね?人と話すのに気をつかったり、人との距離も気になったり。

そんな口臭の原因にはいろんな要素があるんですが、胃の不調や病気が関係してくることもあるんです。

ただ体の不調によって起こる口臭(病的口臭といいます)の80%は、口の中に原因があると言われ、全体からすると胃が口臭の原因となる割合はそれほど多くありせん。

しかし胃の調子が悪いという自覚症状があり、口臭も気になる人は注意が必要。口臭の原因となっている可能性はあります。

口臭の原因となる胃の症状や病気、そしてどういった改善方法があるかみていきます。

胃が悪いと口臭はおこる?

胃から直接は臭ってこない!

胃が悪いと口臭がきつくなる、なんて話を聞いたことはありませんか?

たしかに間違いではないんですが、これを胃の中の食べ物の臭いなどが直接口から出てくる、と思っている人がいますが、実際にはそうではありません。

胃と食道の間には、噴門(ふんもん)と呼ばれるフタのような部分があって、胃液などの逆流を止めるています。
胃、噴門の画像

そのため、食べ物が通る時以外はしまっているんです。

つまり、胃の中の空気(臭い)が直接口から出てくることは基本的には無くて、ゲップをした時くらいになります。

臭いが体の中を通って出てくる?

じゃあ、胃は口臭の原因にはならないんじゃ?と思いますよね。

しかし、割合はすくないものの胃が原因の口臭というのは存在します。

ではどのように胃が原因となって口臭が起こるのでしょう?その流れは次のようなものになります。

  • 胃の不調や病気により食べた物を消化する能力が低下
      ↓
  • 胃で消化不良が起こり、食べ物などの老廃物が溜まる
      ↓
  • 老廃物が臭いの成分を発生
      ↓
  • 血液に吸収され肺に運ばれる
      ↓
  • 息と一緒に臭いの成分が出てきて口臭の発生!

つまり作られた臭いの成分が血液などを通って体の中をまわり、その一部が呼吸として外に出てきたものが口臭となります。

口臭が起こる原因となる胃の不調や病気とは?

もちろん胃に問題が無くても口臭が起こる可能性はあるのですが、特に胃の調子が悪い場合には臭いが発生しやすいと言えます。

具体的にどんな症状や病気が関係してくるのでしょう。

口臭に関係する胃の不調

胃酸過多

胃酸過多とは、字の通り胃酸が過剰に分泌している状態。

胃酸過多の状態だとゲップが出やすくなります。
(胃から直接臭ってくる口臭)

またそのゲップは通常よりも酸っぱくて臭いのきついものとなります。
「胃酸過多が口臭の原因になる?」

そして口臭の原因となる逆流性食道炎という病気がありますが、胃酸過多はその大きな原因になるとも言われています。
「逆流性食道炎が口臭の原因になる?」

消化不良

消化不良というと普通に普段の生活で起こりそうですが、これも口臭の原因となり得ます。

消化不良とは胃の中で消化が上手くいってない訳ですから、食べ物がそこに長くとどまります。そして腐敗や発酵が進んでいきます。

そうやって作られた臭いの成分が、呼吸として口から出てくることがあります。
「消化不良で口臭が起こる?」

口臭に関係する胃の病気

胃炎

胃炎とは胃の粘膜が炎症を起こすことで、食べ物やストレスなどが主な原因となる急性胃炎と、急性胃炎を繰り返すことによっておこる慢性胃炎があります。

(慢性胃炎はピロリ菌が大きな原因ともいわれています)

急性胃炎と慢性胃炎では症状も異なりますが、主に慢性胃炎になることでゲップが増える事による直接的な口臭が考えられます。

また胃炎によって胃の機能が低下する事により、上記と同様の原因で口臭の発生が考えられます。

胃潰瘍

胃潰瘍とは、胃液などにより胃の粘膜がただれたり溶けてしまい、最終的には胃に穴が開いてしまう事も。

そんな胃潰瘍になれば胃の働きが低下するのは当たり前で、口臭の発生は考えられます。
「胃潰瘍(いかいよう)による口臭とは?」

胃が原因の口臭を改善するには?

病院に行く

胃が原因の口臭を根本的になくすためには、胃の不調や病気を治す以外にはありません。特に胃炎や潰瘍はほっといても何もよくありません。

口臭もそうですが、健康な生活を送るうえで消化器は重要な器官です。そして症状が分かりやすい器官でもあります。

症状が軽くても早めの治療で対処しましょう。

食べ物など

胃の不調には、そこに入ってくる食べ物によって当然大きく左右されます。

特に

  • 刺激の強いもの
  • 味の濃いもの
  • 辛いもの
  • アルコール
  • タバコ

これらは胃に刺激を与え良くありません。(いかにも悪そうですよね・・・)

夜遅くの食事もできるだけ避けて、これらの食べ物の過剰な摂取は避けましょう。

できれば禁煙も。タバコはそれだけでこうしゅうのげんいんになりますし。
「タバコが口臭の原因となる理由と、その対策!」

ピロリ菌

ピロリ菌とは正式名称を「ヘリコバクターピロリ」といい、胃の病気に大きく関わっていることが知られています。

胃が口臭の原因になる可能性がある以上、胃の病気を起こすピロリ菌についても対策すべきです。

ピロリ菌がいるかどうかは検査で分かるし、100%ではないものの除菌を行う事もできます。

1度病院で検査してみるといいでしょう。

ストレス解消

これも良くいわれる事ですが、胃の不調とストレスには密接な関係があります。

ストレスというのは生活するうえで、いろんなところに支障をきたすので、口臭対策としてだけでなく、自分なりの方法でストレスの解消は行いましょう。

サプリメント

口臭対策のサプリメントというのはいろいろ出されていますが、口臭の原因のほとんどが口の中にある事から、飲み込んで用いるサプリメントにはそれほど期待できないかもしれません。

しかし胃が原因で発生する口臭は、臭いの成分が体の中を回っているので、これらのサプリメントが効果を現わすかもしれません。

ただし「バラのエキスを濃縮させてバラの香りが体から!」なんてのは別の香りでごまかしているだけなので、あまり意味がないかと思います。

せめて臭いを分解するような成分の入っているものにしましょう。