夜眠っている間に、無意識に行っているいびき。自分では分からず、他人に迷惑をかけている事も。
そんないびきですが、実は口臭とちょっとした関係があるのです。
どうしていびきをかくの?
まずは、いびきがどの様なものかを簡単に説明していきます。息は鼻や喉を通って体の中と外を出入りしています。
この時に鼻や喉の一部分が狭くなる事で空気がぶつかる、あるいは震動する事によって生じる、通常の呼吸では起こらない異常な音の事をいびきといいます。
いびきをかくのには色々な原因があり、病気や体の形状にもよります。
いびきをかく主な原因
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口臭との関係は?
いびきをかく事が直接口臭の原因となる訳ではありません。
いびきと口臭の関係は、どちらも同じ事が原因で起こる場合が非常に多いという事なのです。
それが
「口呼吸」
です。
口呼吸とは文字通り、口で呼吸をする事で、人間は本来呼吸をするために鼻を使います。
ところが鼻水や鼻づまり、など何らかの原因で鼻だけでは呼吸がしんどくなったとします。
その時に、実際はそれでも鼻で呼吸をしている方が抵抗が少なく良いのですが、その瞬間に楽をして酸素を取り込むために口呼吸を行うのです。
いびきにとっての口呼吸
その結果、口呼吸により上気道(じょうきどう)と呼ばれる、鼻から喉の間が鼻呼吸の時よりも狭くなり、いびきの音は大きくなります。
またひどくなると睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる、呼吸が止まった状態にもなってしまいます。
口臭にとっての口呼吸
起きている時、寝ている時に関わらず、口呼吸は口臭の大きな原因となります。それは口呼吸を行うと口の中があっという間に渇いてしまうからです。
口が渇くという事は唾液が足りていない状態です。
口の中では細菌が食べカスなどをエネルギーとして活動していて、その食べカス等が腐敗して発生するガスが口臭となります。
唾液は口の中の食べカスを洗い流し、細菌を殺菌する作用もあるので、唾液が不足した口の中が渇いている状態では、細菌が活動し口臭を作り続けているのです。
その為、口呼吸をしている人の、寝起きの口臭は特にきつくなります。
いびきや口臭の原因となる口呼吸の対策は?
まずは意識する!
寝ている時は当然分からないのですが、起きている時はとにかく意識するようにしましょう。
よくテレビを見ていたり、パソコンの作業をしている時に口が開いている人も多いので、画面の横にメモを貼る(職場では自分だけに分かる文章にして)等でできるだけ意識できる環境を作りましょう。
口の周りの筋肉を鍛える
加齢等にもよりますが、口の周りの筋力が落ちて口が開き口呼吸になる場合は多いです。それらを簡単に鍛える体操が「あいうべ体操」です。
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これらを何度かに分けてでも良いので、1日30セット程度行いましょう。
グッズの使用
テープ
簡単なものでいくと、寝ている間に唇に貼るテープが売られています。
根本的な解決には難しいかもしれませんが、その時限りの対策として利用できます。また人によっては鼻呼吸の癖をつける事が出来る人もいるようです。
マスク
同じようにマスクも効果が見込まれます。
ただし使用の際は鼻を出すようにしましょう。鼻が出ていないと、結局しんどくなり口呼吸をしてしまいます。
マウスピース
他にはマウスピースがあります。
これはいびき防止には効果を期待できますが、清掃を怠ると、逆に口臭がきつくなる事もあるので、注意しましょう。
枕
あと以外なのが枕です。寝られれば何でも良いと考えている人も多いのですが、正しい寝姿勢の為には枕は欠かせません。自分に合った枕を使用しましょう。
耳鼻咽喉科での治療
当たり前の事ですが、口呼吸の原因が、鼻炎などにより鼻呼吸がしんどいという事であれば、まずは鼻の治療を行いましょう。