口臭は、体の病気によって引き起こされることがありますが、そんな病気の1つに胃潰瘍があります。
胃潰瘍がどんな病気で、口臭とどのような関係があるのかをみていきます。
口臭の原因、胃潰瘍とは?
胃の中では、入ってきた食べ物を消化するために、胃液が分泌されます。胃液は消化酵素と胃酸でできていて、非常に強い酸性の液体で、食べ物を溶かしていきます。
そんな強い酸なら、胃の表面も溶かしてしまわないのか、と不思議に思いますが、胃の表面には胃粘膜があり、そこで胃を保護する物質などが作られ、胃酸から胃を守っているのです。
胃潰瘍の原因は?
胃潰瘍は、胃の表面を守っている胃粘膜の働きが弱まることで起こります。その原因には、
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などがあげられます。
解熱鎮痛薬とは、頭痛や歯痛、生理痛などの痛みを抑える薬ですが、その副作用によって胃の粘膜の働きが弱くなり、胃酸から胃を守る事ができず痛めてしまいます。
ピロリ菌も胃潰瘍の原因となります。ピロリ菌は日本人の50%、中高年に特に感染者の多い細菌ですが、この細菌も胃粘膜の働きを弱めてしまいます。
その他には、ストレスや暴飲暴食など、胃の働きを弱める生活習慣なども原因といわれています。
潰瘍とは? |
潰瘍とは、粘膜や皮膚がただれて、くずれ落ちていくもので、ひどくなると穴が開くこともあります。
粘膜だけがただれた状態は、びらんといいます。 |
胃潰瘍の症状は?
胃潰瘍の症状としては、次のようなものがあります。
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これらに加えて進行していると、吐血や下血など、出血する事もあります。
胃潰瘍と口臭の関係は?
胃潰瘍になると、胃の働き自体も弱くなり消化不良を起こすことがあります。
消化不良とは、文字どおり胃で食べ物を消化する働きが弱くなってしまうもので、胃の中に食べたものが長く留まることになります。
そうすると食べ物が発酵して臭いの成分が作られます。それらは血液に吸収されて体の中を回り、肺に達した成分は呼吸と一緒に吐き出されて、口臭となります。
本人は気づかない場合もあるのですが、非常にきつい臭いを発生させます。
胃潰瘍による口臭の対策は?
この口臭は、胃の病気によって臭いの成分が体を回って肺から出てくるので、歯磨きなどでは解決しません。
当然の事ですが、病院での治療が必要となります。症状がある場合は、すぐにお医者さんに相談するべきですが、特に症状が現れない場合も多いので、定期的に胃カメラなどで検査をすることが望ましいです。
治療中は、口臭が発生する可能性は高いのですが、根本的な解決には、胃潰瘍を治す以外にはありませんので、その間は、マスクをして臭いを隠すなどの方法しかとれません。
口臭サプリメントを利用してみるのも1つの方法ですが、それらのサプリメントは即効性がない事、自分に合うかどうかが分からない事などの注意が必要です。
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普段の生活では、
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など生活習慣を見直しましょう。