男性と女性ではどちらの方が口臭が多いのでしょう。
もちろん、どちらにも起こるのですが、男性の方が女性よりも気にしない人が多く、目立ってしまうというのが現状です。
ただし口臭の原因には、女性特有の物がありますので注意が必要です。
女の人の口臭、何が原因?
女性特有の口臭が起こりやすいタイミングとして、生理中があります。
生理(月経)
女性はだいたい28日周期で、月経期、卵胞期、排卵期、黄体期と繰り返しています。
この月経と排卵日の間の卵胞期には卵胞ホルモン(エストロゲン)が、排卵日から月経期の間の黄体期には黄体ホルモン(プロゲステロン)が各々活発に分泌されています。
エストロゲンは女性らしさに関わるホルモンで、分泌されている期間は、比較的体も心も落ち着いていて、体調も良い場合が多いです。
一方、プロゲステロンは妊娠の為に必要なホルモンで、分泌中は腰痛、頭痛などが起こりやすく、精神的にも不安定でイライラする場合もあります。
口臭に関していえば、このようなイライラする精神状態の時は、口の臭いが発生しやすい状態といえます。そしてこれらの女性ホルモンの分泌が、口臭の発生に大きく関わってきます。
女性特有の口臭が発生するのは、この女性ホルモンのバランスが乱れる時であり、それが生理中(月経時)です。
生理中は女性ホルモンの分泌が一番少ない時期で、女性ホルモンが少ないと唾液の分泌も減少するのです。
唾液は口臭を抑えるのにとても重要です。
唾液には口の中を清潔に保つ自浄作用を持ち、また口の中の細菌に対しても抗菌作用を持つのですが、このような効果を持つ唾液が足りず口の中が渇くことで、口臭が発生しやすくなるのです。
また生理中は脱水状態になりやすく、その点でも口の中の唾液不足を招きます。
更年期
もう1つ、女性特有の口臭が起こる時期が更年期です。 女性の卵巣の機能が衰えてきて、閉経(月経が無くなる事)する前後10年を更年期と言います。
個人差はありますが、閉経年齢で多いのが50歳と言われているので、45~55歳位と考えられる事が多いようです。
更年期の女性には、いわゆる更年期障害でなくても、色々な不調の症状が起こります。
口臭に関しては、この時期になると急激に女性ホルモンの分泌が減少し、 それが原因で唾液の分泌も減少、その結果口臭が発生してくるのです。
また更年期には、体の調節をする自律神経のバランスが乱れる事もあります。
自律神経とは、体中の器官を24時間調整している神経で、自分の意思でコントロールする事が出来ません。
唾液は自律神経の影響を強く受け、働く神経(交感神経)によってはネバネバした唾液が多く分泌され、口臭抑制にあまり効果の無い唾液が分泌される事になります。
(交感神経は、活発に動いている時や緊張している時、不安に感じている時などに働く神経。落ち着いている時には副交感神経が働き、その時には口臭抑制に効果のある、さらさらの唾液が分泌されます。)
結果、唾液で口臭を抑える事が出来ずに、口が臭うのです。今まで口臭など気にした事が無かった様な人にも起こる事が多くあります。
女の人特有の口臭、対策は?
生理中の痛みや、更年期の症状による体の不調は、色々な薬や体操など、対策があると思いますが、口臭に関しても、原因がかなり限られているので、対策も取りやすいかと思います。
主な原因は唾液の減少です。
(もちろんその他の原因もあり、他の複合的な要素と重なっている場合も有りますが、最も大きな原因という意味でです。)
口の渇きを潤す事を意識しましょう。いわゆるドライマウスの状態になっていて、改善方法は以下の様なものが有ります。
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口臭対策に効果のある唾液を出すには、この様な方法が有りますが、大事なのは気持ちが落ち着いた状態でいる事です。
生理中や更年期といえば、それが難しいのは当然なのですが、極力穏やかな状態でいる事を心掛けましょう。
また口臭に敏感になりすぎて悩みすぎるのも良くありません。余計に口臭がきつくなる場合がありますので注意しましょう。