柿渋というものをご存知でしょうか?この柿渋には色々な作用があるといわれ、なんと口臭対策にも効果があるというのです。
柿渋のどんな成分、作用が口臭に働きかけるのでしょう?
緑茶の70倍以上!!
まず、柿渋って何なんだ?と思うかもしれませんが、柿渋とは、
柿がまだ熟していない状態で、潰して搾った汁を発酵させたもの
の事です。
柿渋には様々な用途があり、現在では少なくなりましたが、木に塗る事で防水や腐食を防ぐ効果を求めたり、衣料を染める染料として用いたり、和紙に塗る事で強度を増すなど、非常に多くの利用法があります。
柿渋の成分として、特に口臭対策として重要な物質が柿タンニン。
タンニンとはポリフェノールの一種です。
ほぼ全ての植物の葉っぱなどに含まれるもので、緑茶などがタンニンを含む事で有名ですが、柿渋は 緑茶と比べて70倍以上の量を含んでいるのです。
この柿渋に含まれる柿タンニンは、口臭対策にとって非常に役立つ成分なのです。
柿タンニンの4つの作用
歯垢を取り除く
柿タンニンにはたんぱく質を固めるという作用があります。
歯の表面、すき間にこびりついた歯垢にはたんぱく質が含まれているので、それらを固めて取り除く事ができます。
よく歯垢は食べカスだと思っている人がいますが、実は口の中にいる細菌の塊です。
そして歯垢の中でたんぱく質などを分解してエネルギーにしながら増殖し、残ったカスが腐敗する時に発生するガスが口臭となるのです。
つまり、歯垢はガスを作る細菌そのもので、柿渋にはそれらを排除する効果があるということ。
また歯垢は歯周病のきっかけとなり、歯周病は口臭を起こす病気の中で最も大きな割合を占めます。
つまり歯周病を防ぐ事は、口臭を防ぐ事に直結します。
歯茎を引き締める
タンニンには収れん作用という、血管や組織を収縮させる作用があります。
口臭の原因である歯周病は、歯と歯ぐきの間にすき間ができ、その中で歯周病菌がさらに進行させていくのですが、この収れん作用がそのすき間を少なくします。
また歯ぐき自体の引き締めにより、細胞から血液やリンパ液などが出てこなくなり、歯周病の悪化も防ぎます。
臭いを抑える
タンニンはポリフェノールの一種。
ポリフェノールとは、六角形のベンゼン環(カメの甲羅みたいな…、昔授業で習ったはずです!)に水酸基(-OH)がたくさん(ポリ)くっついた分子量が大きい物質で、数千種類あるといわれています。
これらの物質は、-OHの部分が他の物質と結合しやすい性質を持っていて、悪臭成分とも結合します。
その結果、もともと悪臭を出していた成分が他の物質に変わる為、臭いの元から分解する事になる、という流れ。
ガムや香水などのように、他の臭いでごまかすというわけではありません。
この効果により最近では、口臭対策だけでなく体臭の対策として石鹸に含まれているものも多くなっています。
殺菌作用
柿タンニンには、抗菌、殺菌作用があり最近では、次のようなウイルスにも効果があると分かってきたそうです。
- ノロウイルス
- インフルエンザウイルス
- ロタウイルス
- ヘルペスウイルス
など。
あの一般的なアルコール消毒では消毒できない、ノロウイルスまで効果があるのです。
口の中には口臭を作り出す細菌が常に増殖を繰り返しているので、これらの細菌に働きかける事は口臭対策として非常に有効です。
これらの4つの作用が、口臭の原因となる、歯周病、口臭の成分、口臭を作り出す細菌に、様々な角度から働きかけるというもの。
香りでごまかすという、うわべの対策ではなく、根本的な部分に働きかけているので、口臭対策にとって大変有効な成分といえるかもしれません。
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