クエン酸という物質を知ってますか?
酸っぱい食べ物に入っている成分なのですが、掃除に利用できるなど、色々な用途があるので名前は知っている、という人も多いでしょう。
実はこのクエン酸は口臭の対策にも効果を発揮するというのです。
酸っぱさの元、クエン酸とは?
クエン酸は、化学式C6H8O7で表される有機化合物で、常温では白色の結晶ですが、空気中の水蒸気を取り込んで液体となってしまうので、密閉して保存をすることが必要です。
水溶液は弱酸性で、酸っぱさの元なのですが、お酢の中の酢酸という物質の1/3程度の酸度です。
加熱しても壊れない性質を持つので料理にも使用される事があります。
クエン酸の効果としては次のようなものがあります。
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この様になかなか素晴らしい効果があると言われているクエン酸ですが、口臭対策にも効果があるのです。
クエン酸が口臭に効く?
クエン酸が口臭に効果を発揮する理由としては2つあります。
唾液の分泌を促進
クエン酸の口臭対策効果としては、これが1番重要です。
口臭とは、口の中で細菌がタンパク質をエネルギーとして活動し、分解、腐敗した時に発生するガスです。
唾液には細菌のエサとなるタンパク質を洗い流して口の中を清潔に保つ自浄作用があります。また口臭を作り出す細菌に対して、抗菌作用を持つ酵素が含まれています。
つまり唾液がたくさん出ている事で、細菌のエサや細菌自体に働きかける事が出来る、口臭対策にとても大切なものなのです。
クエン酸を含むものとして代表的な食べ物に梅干しやレモンがありますが、これらは口にした時の酸っぱさを薄めようとする、反射活動によって唾液が分泌されます。
また梅干しが酸っぱいのを知識として知っているので、条件反射としても、唾液が分泌されます。条件反射に関しては、梅干しを想像するだけでも唾液の分泌が促されます。
細菌の繁殖を抑える
口臭は口の中の細菌によるものなので、細菌に対して働きかける事が出来れば、口臭対策となります。
そしてクエン酸には細菌が繁殖するのを抑える効果があると言われています。その点で口臭対策としては有効でしょう。
ただし酸の力で細菌に働きかけるので、弱酸性のクエン酸ではある程度の濃度が必要になるという事。
そしてよく「クエン酸には殺菌力があり…」というような事が書かれているのを見かけますが、そこまでの効果は望めないかもしれません。
それでも細菌の繁殖を抑えるのであれば試してみる価値は有るでしょう。
クエン酸を含む食品には何がある?
- 梅干し
- レモン
- お酢
- パイナップル
- キウイ
- グレープフルーツ
- イチゴ
- 桃
- メロン
などです。
これらの食品のうち、パイナップルやキウイなどには、タンパク質を分解する酵素が含まれています。
タンパク質は口臭を作り出す細菌がエサとするので、分解する事で細菌の活動を抑える事にも繋がりさらに効果が見込まれます。これらの食材を口臭対策として食事に取り入れて見るのは効果があると思います。
食中や食後すぐは唾液の分泌は豊富にあるのですが、これらを取り入れることでさらに多くの唾液を確保できます。
また食後2~3時間後には、唾液の分泌が減少し、細菌が活動しだして口臭も発生してきます。この位の時間帯にちょっとつまんでみるのも効果が見込めます。