食いしばり(クレンチング)と口臭の関係!

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食いしばり(クレンチング)がクセになってしまっている、という人は結構います。

原因は色々とあるのですが、体にとって様々な支障をきたします。

そしてあまり関係ないようですが口臭にも影響してくるのです。

どうして食いしばってしまうのか?

普段意識していない人にとっては、食いしばりって?と思うかもしれませんが、字の通り歯を強く食いしばる事です。

それ位別に構わないと思われがちですが、過度の食いしばりは体に悪影響をおよぼします。まず、食いしばりをしてしまう原因を見ていきます。

ストレスや緊張

食いしばりの一番の原因は、精神的及び肉体的なストレスや緊張といわれています。

実際に私自身、一時期仕事で過度のストレスを抱えていた時に、食いしばりが酷かったです。

意識せずクセになっていたので、なかなか止める事が出来ませんでした。食いしばりが治ったのは、その仕事での悩みが解消されたからでした。

噛み合わせが悪い

歯並びなどの関係で噛み合わせが悪い人は結構います。

噛み合わせが悪いと、ちゃんと食べ物を噛もうという意識が働き、過度に力を入れて食いしばってしまうと言われています。

食いしばりはなぜ悪い?

本来食いしばりとは、ストレスに対して体が自分を守るための生体防御反応として、誰にでもある生理的な行動です。

しかし、その力の入れ方や頻度によって問題になる場合があるようです。

本来人の上下の歯がくっつく時間は、食事の時の噛む時間も含めて1日の中で、20分程度といわれ、非常に短いです。

ところが食いしばりや歯ぎしりなどは、一晩で一生分の咀嚼(そしゃく)に相当するダメージを歯などに与えてしまう事が有るとも言われているのです。

食いしばりが体に対して及ぼす悪影響には次のようなものがあります。

  • 歯がすり減る
  • 歯茎の組織が損傷する
  • 歯が欠ける、割れる
  • 歯の周りの骨に異常が出る
  • 知覚過敏
  • 顎関節症
  • 肩こり

口臭と食いしばりの関係は?

食いしばりが直接の原因で口臭が起こる訳ではありません。

強く噛み締めただけで臭いは発生しないのですが、先程挙げた食いしばりによる悪影響が関係してくるのです。

それは歯茎の組織の損傷と、歯を支えている骨に異常が起こってしまう事です。

食いしばる事で、骨に圧力がかかり続ける事により損傷があると、歯にぐらつきが生じます。そうなると歯と歯茎の間にすき間(歯周ポケット)が出来てしまい、歯周病が発生、進行しやすくなってしまうのです。

歯周病の画像

また歯茎への圧力による損傷でも、炎症が起こり歯周病にすでにかかっている人にとっては、進行を早める事になってしまいます。

歯周病は口臭を発生させる最も大きな原因となる病気です。

そしてあまり知られていませんが、食いしばり(歯ぎしりも同様)は歯周病を発生させるきっかけとなり、また進行させてしまう要因ともなりうるのです。

食いしばりの対策

まず歯を強く食いしばるという行為が、体にとって悪影響を及ぼす事がある、という事実を知る事です。それを意識するだけでも、気付いた時に止めるきっかけになるでしょう。

ただしクセになってしまっている人が多く気付かない間に何分間も食いしばっている、という事もあり止めるのは簡単ではありません。

噛み合わせが上手くいっているかどうかをお医者さんで見てもらうのも必要です。

噛み合わせの悪さは、食いしばり以外にも悪い影響が出てしまいます。また睡眠中の食いしばりの力を弱めるためのマウスピースなどもあります。

普段の生活では次のような事を心掛けましょう。

  • 常に意識する為目の付くところに「食いしばらない」などのメモを貼る
  • 食事は療法の奥歯で均等にゆっくりと噛む
  • 枕は高すぎたり、硬すぎるものを使わない
  • お風呂や十分な睡眠でリラックスする事を心掛ける