薬で口臭対策に効果が期待できるのは?

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 口臭対策グッズとしては、色んなものが販売されていますが、それらは薬事法でいうところの「医薬部外品」、「化粧品」にあたるものが多くなっています。

では口臭対策において、薬、つまり「医薬品」にあたるものには、どのようなものがあるでしょう。分類の違いと実際の薬を見ていきます。

「医薬品」と「医薬部外品」の違いは?

まず

  • 医薬品
  • 医薬部外品
  • 化粧品

の違いについて簡単に説明します。

医薬品

お医者さんで処方されたり薬局で販売されている、風邪薬などのいわゆる薬の事です。

配合された成分の効果・効用がはっきり認められたもので、病気や治療に用いられるものです。

医薬部外品

医薬品よりもゆるく、効果が認められた成分が配合されているけれども、誰にでも効く、という訳ではなく、効果が期待できます、というもの。

病気、ケガの治療というよりも予防に重点を置いたものが多いです。

化粧品

口臭対策グッズでいうと、有効成分が含まれていない、別の強い香りでごまかす、というタイプのマウスウォッシュや消臭スプレーなどがこれに当たります。

「医薬品」に関しては、用法、用量を必ず守る事。そして副作用についても考える必要があります。

口臭対策にはどんな薬がある?

うがいをして利用するものにマウスウォッシュと呼ばれる商品はいくつも発売されていますが、その多くは医薬部外品であったり、化粧品の分類に当たるものが多く、効果も緩やかなものになります。

医薬品としてのうがい薬には、次のようなものがあります。

イソジンうがい薬

風邪の予防のために、のどの殺菌・消毒が出来るうがい薬、というイメージが強いですが、歯や舌に存在する口臭を作り出す細菌の殺菌・消毒が出来ます。

ポピドンヨードという成分が、殺菌力を発揮します。効能・効果には口臭の除去と記載されています。

SATO ラリンゴール

のどの炎症による痛みやはれを和らげるうがい薬なのですが、こちらも口内の洗浄、および口臭の除去という効能があります。


飲み薬としては次のような医薬品があります。飲み薬なので、口の中から発生する臭いではなく、体の中(胃など)が原因となる口臭に対して働きかけるものになります。

エーザイ サクロフィール錠

葉緑素(クロロフィル)から作られた薬で、効能・効果に「口臭の除去」とあります。銅クロロフィリンナトリウムという成分が含まれています。

これが体内で臭いの成分を分解する事で、別の物質に変え口臭を除去するということです。

シオノギ スート顆粒

胃腸の不調は口臭の原因となります。消化不良を起こして、消化されずに留まっている食べ物が、発酵して出来る臭いの成分が、血液を通って肺から呼吸として出てくるのです。

スート顆粒は7種類の生薬から抽出したエキスを配合する事で、胃腸の不調からくる口臭の改善に効果があるようです。

ゼネル薬品工業 イスロ

こちらも胃腸の消化不良によって起こる口臭に効果があるといわれる医薬品です。

体の中で消化を助ける物質に、胆汁(たんじゅう)という成分があるのですが、このイスロは胆汁を分泌するのを助けて、消化不良を解消し、それによる口臭を抑えます。


他にもお医者さんで処方してもらえる物もあります。

しかし、薬(医薬品)を飲んだからといって、口臭が必ず無くなるという訳ではありません。

口臭の原因には色々あり、歯周病が原因の口臭に、胃腸からくる口臭の薬を飲んでも意味が無いからです。

まずは自分に口臭が起こっている原因を知ることが大切になります。

関係ない対策をしていると、逆に口臭を発生させる原因になる場合もあるので注意が必要です。

また病気が原因ではない口臭(生理的口臭)に関しては、誰にでも、朝や緊張した時など、時間や状況によって起こる為、薬で解消するのは難しい部分もあります。
(うがい薬は効果が見込まれますが。)

使用する際には、お薬だという事を意識して、必ず用法・用量をきちんと守り、また不明な点は薬剤師さんに相談しましょう。