口から生臭いにおいがする、と感じた事はありませんか?
口臭は原因によっていろいろな臭いがありますが、生臭いにおいのする場合があります。このような口臭がおこる理由としては、いったいどんなものがあるのでしょう。
生臭い口臭とはどういうの?
そもそも生臭いにおいというのは、どのような臭いで、どんな成分によるものでしょう。
臭いは、人によって感じ方が違いますが、主に魚の臭い、あるいは魚が腐った臭いを、生臭いと感じる場合があります。
この時の臭いというのは、トリメチルアミンという成分による臭いで、魚の鮮度が落ちてくると、この成分の濃度が高くなり、どんどん生臭さが強くなります。
さらに進み濃度が高くなると、アンモニアのような臭いになります。
この成分、あるいは似たような成分が発生する場合に、口臭を生臭いと感じるのです。
口臭が生臭くなる原因は?
トリメチルアミン尿症
魚臭症とも呼ばれ、魚の臭いの元でもある、トリメチルアミンは、食べ物を体内で消化したときにも発生するのですが、それを分解する酵素を、生まれつき持っていない事によっておこる病気です。
そうすると、トリメチルアミンが血液中に吸収され、体の中に回り、汗として出て体臭になったり、肺に回って呼吸として口から出てきて口臭となります。
このときの臭いは、まさに魚の腐ったような、生臭いにおいとなります。
このトリメチルアミン尿症は、口臭を発声させる原因として、唯一遺伝するものといわれています。
歯周病による口臭
トリメチルアミン自体を発生しているわけではないのですが、生臭いといわれる口臭の原因があります。それが歯周病です。
そして口臭の原因としては、これが圧倒的に数が多く、自覚症状が少ないので、まず疑うべき病気です。
歯周病とは? |
口の中の歯周病菌が、毒素を出して歯茎を腫れさせます。そうすると歯と歯茎の間に、歯周ポケットというすき間を作り、その中をさらに奥へと進んでいき、最終的には歯を支えている骨まで溶かしてしまって、歯が抜け落ちてしまう病気です。 |
通常、誰の口の中にも口臭はあります。
その成分は
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の3つがほとんどを占めるのですが、その中でも硫化水素の割合が一番大きくなります。
(卵の腐ったような臭いといわれます)
ところが歯周病の人の口の中では、メチルメルカプタンの量が多くなります。
それは歯周病菌がこの物質を作り出すから、といわれていますが、このメチルメルカプタンの臭いが野菜の腐ったような臭い、あるいは魚が腐ったような臭い、つまり生臭い臭いです。
臭いの強さは、歯周病が進行するほど、きつくなっていきます。
生臭い口臭の対策は?
臭いに関しては、感じ方が人それぞれなので、これ以外にも、
- 鼻の病気 「口臭の原因になる鼻の病気」
- 肝臓の不調(アンモニア臭がするため) 「肝臓の病気が口臭の原因となる?」
- 膿栓(のうせん)による口臭 「膿栓(のうせん)の取り方は?」
などで生臭いにおいがする、といわれる事もあります。
ただ口臭の原因として割合が多いのは、圧倒的に口の中から発生するものです。
口から発生して、誰にでも起こる口臭を生理的口臭といいますが、この口臭にもメチルメルカプタンは含まれていて、このような生臭い口臭の原因としては、その多くが、生理的口臭か歯周病によるものと考えられます。
歯周病に関しては、 歯医者さんでの治療と、普段の口の中のケアで対処しましょう。
生理的口臭に関しては、この原因の多くが、唾液の分泌不足です。これに関しては、水分をこまめにとる、食事の時によく噛むなど、 たくさんの唾液を出すことを意識するのが大切です。
「口臭対策の為の、唾液をだす運動」