口臭対策に効果のあるとされる食べ物として、生野菜があります。
かなりざっくりとした分け方ですが、サラダや野菜スティックなどで生野菜をとることが口臭対策にどのように作用するのでしょう?
生野菜が口臭対策に良い理由
食物酵素の働き
体内では食べ物を食べると栄養として吸収するために、まず消化しなければなりません。
その時に必要なのが酵素なのですが、通常、酵素は体の中で作られて、消化液の中に含まれています。
酵素が作られる量が減る、あるいは許容量以上の食べ物が入ってくると、消化が遅れてしまい、消化不良を起こします。
そうすると食べ物が胃腸内で滞留してしまい、発酵が進んで臭いの成分が発生してしまいます。
これらは血液を通って肺にも達し、呼吸として口から外に出て口臭となるのです。
そこで体の中だけでなく、食物からも酵素を取り入れようということです。
生の食べ物には食物酵素が含まれていますが、熱を加えると形を変えてしまいます。野菜を生で摂取するという事は、野菜の食物酵素を全て摂ることのできる方法なのです。
つまり生野菜を食べる事で食物酵素を取り入れ、胃腸で行われる消化を助けて胃腸の調子を整えるということです。
口の中をきれいにする
まず、生野菜を食べる事、特に根菜や茎等の歯応えのあるものを食べる事は、力を入れて噛むことになり、唾液の分泌を促します。
唾液は口の中の食べカスや、粘膜から剥がれた皮、細菌の死骸といった、口臭を作り出す細菌のエサとなるものを洗い流す作用(自浄作用)があります。
また生野菜の茎や葉などを噛む事で、歯の表面やすき間に溜まっている歯垢を取り除くという効果もあります。
歯垢は細菌の塊で、口臭の原因である歯周病のきっかけともなります。
食物繊維
便秘が口臭の原因となる事があります。
便が排泄されず腸内で残っている場合、便臭の濃度が上がっていき、こちらも血液を通って体外に出て、体臭や口臭となる事があるのです。
便秘の解消には色々あるのですが、食物繊維を摂るということは非常に有効な手段といえるでしょう。
野菜には当然食物繊維が多く含まれているので、効果があります。
ただし、食物繊維の量、という事だけでいうと生野菜の場合はカサが増してしまうので、温野菜の方が取りやすくなります。
ちなみに便秘について食物繊維を摂る場合には、少し注意が必要です。
食物繊維には野菜に多い「不溶性食物繊維」と、海草などに含まれる「溶性食物繊維」とに分けられます。
不溶性食物繊維は胃でも消化されず腸まで届いて、便のカサを増して排泄を促します。
一方、溶性食物繊維は水分を多く含み便を柔らかくして排泄を促すのです。
野菜に含まれる不溶性食物繊維は、水分を含まないため、そればかりを食べていると、逆に便が硬くなりすぎ便秘にとって逆効果となる事があります。
両方の食物繊維をバランス良く摂る事が大切です。
クロロフィル(葉緑素)
クロロフィルとは、植物の緑の色素となっているもので、植物が光合成を行うために必要な物質です。
このクロロフィルは緑の色素なだけあって、ほうれん草や小松菜等の緑色の濃い野菜に多く含まれます。
どこが口臭対策になるのかというと、クロロフィルには消臭や抗菌効果があるのです。
「口臭対策に効果あり!クロロフィルとはどんな成分?」
口臭を出す細菌に働きかけ、また出来た臭いに対してもその成分を分解することで、違う物質に変えて消臭すると言われています。
サプリメントなどでの摂取も出来ますが、普段の食事や青汁などからも摂取可能。
しかしクロロフィルは熱、及び酸に弱い為、生野菜として摂るのが最も効率が良いと言えます。
温野菜も含めてですが、バランスのとれた食生活というのは様々な面で口臭対策に有効となります。積極的に食べるようにしましょう。