口臭は、その原因によって色々な臭いがします。その中の1つに、おしっこのような臭いのする口臭があります。
このような口の臭いは、いったい何が原因で起こるのでしょう?
おしっこの臭いとは?
おしっことは、体の中で不要となった老廃物を、体の外に排泄するための液体です。成分としては、次の様なものがあります。
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この中のアンモニア(尿素も分解されるとアンモニア臭がしてきます)の臭いが、通常おしっこの臭いと認識しているものの正体です。
おしっこはどのように作られる?
おしっこは体の中の不要なものを出すために作られる液体ですが、いったいどのように作られるのでしょう?
おしっこを作る腎臓!
おしっこを作っているのは、腰の辺りにある、腎臓が作っています。腎臓は、血液の中の老廃物や塩分をろ過して、余分な水分とともに排泄しているのです。
また必要なタンパク質などを、再度吸収して、体の中に戻していく働きもしています。
なんで口臭がおしっこの様な臭いになる?
腎臓の働きが弱くなる
腎臓の働きが弱くなってしまうと、不要なものを外に出す事ができなくなって、体の中に老廃物が溜まります。その中には、アンモニアなどが含まれていて、血液とともに体の中を回ります。
その一部が、肺に回って、呼吸と一緒に外に出てくる事によって、口の臭いがおしっこのようになってしまう事があります。
つまり、おしっこと一緒に排泄されるべき成分が、口から出てきてしまう、ということです。
肝臓の働きが弱くなる
肝臓は、その働きの1つに「解毒」というものがあります。肝臓では、体の中で作られた有毒な物質を分解して無毒化しているのです。
アンモニアは、食べ物を食べるだけでも発生します。
それらを分解している肝臓の機能低下は、それらの有毒な物質が体内に多く残る事になり、同じく臭いの成分が血液に吸収されて体の中を回り、呼吸とともに出てきて口臭となります。
ただし肝臓は、ちょっとやそっとでは、働きが弱くなったりしないので、このような口臭が起こることは少ないと考えられますが、逆に肝臓が原因で、おしっこのような臭いの口臭がしている場合には、かなり症状が悪化している可能性が高くなります。
臭いの感じかたは人それぞれなので、アンモニアなどの成分がなくても、そのように感じる場合もあります。
(歯周病が進行したときに、アンモニアのような臭いがする、といわれる事もあります)
どちらにしても、そのような臭いが口からしてくる時は、すぐに病院で診てもらいましょう。
おしっこのような臭いの口臭の予防は?
口からくるおしっこのような臭いは、腎臓や肝臓の機能が低下することによって発生する可能性があります。
肝臓も腎臓も、体の中で、色々な働きをしているので、休ませてあげる事が大切です。
タンパク質をとり過ぎない!
タンパク質は、エネルギー源として必要なものですが、とり過ぎはよくありません。
タンパク質は分解される過程で、燃えカスのような老廃物ができるため、腎臓で尿と一緒に排泄しなければなりません。
また、アンモニアも生成されるので、肝臓も忙しくなります。当たり前の話ですが、バランスの良い食事を心がけましょう。
塩分を控える!
特に腎臓に関してですが、塩分のとり過ぎは良くありません。塩分のとり過ぎによる高血圧が、腎臓の働きを弱めてしまいます。
アルコールを控える!
アルコールは肝臓で分解されるので、過剰な量のアルコールを毎晩飲んでいると、肝臓が疲れてしまいます。
またアルコールを飲むと、血液中の水分や塩分の量が増え、血圧が上がります。腎臓は血圧のコントロールをしているので、腎臓の負担も増えてしまいます。
飲む量を適量にしたり、休肝日を作るなど、腎臓や肝臓をいたわってあげましょう。