老人の口臭が起こるのは?

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老人の口から臭いを感じた事のある人は多いと思いますが、なぜ、お年寄りからは口臭が発生しやすいのでしょうか?その原因をみていきます。

老人の口臭の原因は?

口臭の原因にはいろいろなものがありますが、特にお年寄りの口臭の原因となっているものをあげていきます。

唾液の分泌が減る

通常、健康な人は1日に1~1.5リットルの唾液が分泌されています。ところが年をとる事により、出てくる唾液の量が減ってくるのです。そして、唾液の量と口臭には深い関係があります。

口臭は口の中の細菌が、増殖するために食べカスなどを分解し、それらが発酵するときに作り出される気体なのですが、唾液がたくさんあることで、この口臭を抑える事ができるのです。

  • 唾液が出ることで、細菌のエネルギーとなる口の中の食べカスなどを洗い流す。
  • 唾液に含まれるラクトフェリンや、リゾチームといったタンパク質や酵素が細菌の活動を抑える。
  • 唾液の成分のほとんどを占める水分が、作り出された臭いの成分を溶かして閉じ込め、口臭として口の外に出てこないようにする。

このような効果を持った唾液が、年とともに減ってしまうため、老人の口は臭いやすくなってしまいます。

薬による口臭
年をとると、どうしても服用しなければならない薬の量は増えてしまいますが、この薬も、口臭の原因になることがあります。
薬によっては副作用として、「口渇(こうかつ)」というものがあります。つまり薬を飲む事によって口が渇いてしまうのです。その為、口の中の唾液がなくなり口臭が起こってしまいます。
これに関しては、年齢は関係なく、そのような薬を飲むと口臭が起こりやすくなるので、注意が必要です。

口の手入れの不足

年をとると、歯磨きがおっくうになる、あるいは出来ない人もいます。口臭の対策にとって、歯磨きで口の中の細菌(歯垢)や汚れを取り除くことは最も重要な事です。これが出来ない事によって口臭は確実に増えてしまいます。

歯周病の悪化

歯周病は口臭を発生させる大きな原因となる病気ですが、これが進行する最大の要因は歯垢(プラーク)=細菌の塊です。歯磨きによって、歯垢を取り除かない事で、歯周病はどんどん進行してしまいます。
「歯周病になると臭いがおこる原因は?」

最終的には歯を支えている骨を溶かして抜けてしまうのですが、歯周病の危険性はそれだけではありません。歯周病によって心筋梗塞脳梗塞糖尿病の悪化などの危険もあるといわれています。

入れ歯による口臭

老人になると、歯周病などの影響もあり、歯が抜けて入れ歯にしている人も多くなります。そしてこの入れ歯が口臭の原因になるのです。

部分入れ歯の場合は、作りが細かくきれいにするのが大変です。そして部分入れ歯にも歯垢は溜まり、そこから口臭の気体が作ります。また総入れ歯の場合は、口の中と接する部分が、粘膜としっくりくるように、プラスチック製になっているものがあり、その部分に細菌が侵入してきて、口臭を作り出します。

便秘による口臭

老人になると、どうしても体の機能が衰えてきます。腸もその1つですが、その影響で老人は便秘になりやすくなります。そして便秘は口臭の原因になることがあります。

便秘になると、食べたものが腸の部分で長い時間留まる事になります。そこで腸内の悪玉菌は便を分解、腐敗させ続けて臭いの成分を作り続けるのです。

臭いのガスは、そのほとんどがおならとして出ていきますが、その一部が血液に溶け込み、体を回って肺に達したものは、口臭として口から出てくることがあります。


お年寄りは体のいろいろな部分が弱ってくるので、それらが原因の口臭は仕方のないところもありますが、原因の多くは唾液の不足と、歯や口、入れ歯(義歯)の手入れ不足による部分です。唾液に関しては、こまめに水分の補充などの対策をとりましょう。
「口臭対策の為の、唾液をだす運動」

歯や口(舌の表面の舌苔(ぜったい)と呼ばれる汚れも)、入れ歯の手入れに関しては、大変ですが、やはり本人やまわりの人の努力が重要となります。
「舌苔の取り方はどうしよう?」