ルイボスティーというお茶を知っていますか?
数年前に話題になったお茶なのですが、このルイボスティーが口臭に効果があるというのです。いったいどういう事なのでしょう。
ルイボスティーとは、どんなもの?
ルイボスティーは南アフリカに生えている豆科の、針葉樹のような尖った葉を持つルイボスという木から作られるお茶で、先住民には日常的に飲まれてきたものです。
なぜこのルイボスティーが話題になったのかというと、このお茶には様々な作用があるといわれているからで、次のようなものがあります。
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これらに効果があるといわれるのは、ルイボスティーに、活性酸素を抑えるとされる、SOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)酵素が含まれるからです。
活性酵素とは? |
人間は生活していく上で、1日あたり、500リットル以上の酸素を取り入れますが、そのうちの2%が非常に強い酸化作用を持つ物質に変わり、それを活性酸素といいます。
活性酸素は、その強い酸化作用により、細菌やウイルスを攻撃する必要なものなのですが、増えすぎると体内の細胞まで酸化してしまいます。 |
この酸化するということは、体が錆びてしまうのと同じで、そこから老化が始まると考えられています。
つまり体内の過剰な活性酸素が、肌を酸化(老化)させて、シミやシワが増えたり、生殖器の老化によって、不妊症になったりと考えられているのです。
他にも、上のルイボスティーの効果であげたものの多くは、、SOD酵素の活性酸素を抑える働きによります。
ルイボスティーと口臭の関係は?
このように、ルイボスティーに含まれるSOD酵素(活性酸素を除去する酵素)は、体の色々な老化を抑える、という事ですが、口臭の発生にはどう関わってくるのでしょう。
歯周病による口臭
口臭の最も大きな原因となる病気に、歯周病があります。
歯周病とは? |
口の中の歯周病菌が毒素を出して歯茎を腫らしていき、歯と歯茎の間に歯周ポケットという隙間を作って、さらに奥へと進行。
最終的には歯を支えている骨を溶かして抜けてしまう病気。 |
歯周病では、歯周病菌が作り出すガスや血液、膿の臭いなどによって、強い口臭を発生させます。
ルイボスティーの抗酸化作用は、活性酸素の活動を抑制し、歯茎の炎症を抑える働きによって、口臭の原因となる歯周病を予防しよう、というものです。
ただルイボスティーを飲んでいるだけで、歯周病が改善されるという事は考えにくいです。
歯周病を抑えるには、原因となる歯周病菌を、歯ブラシなどで取り除く事が必須であり、ルイボスティーを飲むことだけで、炎症が抑えられるとしても、歯周病が治るということは無いでしょう。
生理的口臭を抑える
人間には生きている限り、誰にでもおこる口臭があって、それを生理的口臭と呼びます。
生理的口臭の原因は唾液の分泌不足によるものです。 唾液が減ってしまうと、口の中の細菌が活動して、そのときに口臭の元となる臭いの成分を作り出してしまうのです。
それを抑えるのにルイボスティーは効果があるといえます。
唾液を出すには、その材料となる水分をとる必要があります。体内の水分量が減ると、唾液の分泌量も減ってしまいます。
別にルイボスティーでないといけない、という訳ではないのですが、ルイボスティーはノンカフェインのため、唾液を分泌させる飲み物としては、非常に適していると思います。
他のお茶(緑茶など)のように、カフェインが含まれていると、飲めば飲むほど利尿作用(体内の水分を排出させようという働き)によって、尿として水分が出ていってしまうのです。
口臭を抑えるのに必要な唾液を出し、さらに、美肌や老化を抑えるとすれば、ルイボスティーを飲んでみる価値はあるかもしれません。