口臭対策として、口の中を清潔に保つ事は非常に大切なことです。
その為のグッズは色々とあるのですが、その1つにタフトブラシがあります。
タフトブラシとはどんなもので、どの様な使い方をするのかをみていきます。
タフトブラシとは?
虫歯予防の実績がある国として、スウェーデンがあげられます。80歳になった時に残っている歯の数を調べた調査があるのですが、日本では6本だったのに対し、スウェーデンはなんと23本の歯が残っているというのです。
そんなスウェーデンで使用されているのがタフトブラシという歯ブラシです。
タフトブラシとは、持ち手となる柄の部分が細くて先端部分が90度に曲がっていて、その先に三角形の削った鉛筆の様な尖った毛先が付いています。
毛先はたいてい
- 「やわらかめ」
- 「普通」
の2種類あり、歯茎の腫れや出血が見られる場合はやわらかめを、それ以外は普通を使えばよいでしょう。
口臭対策には、口の中の清掃は欠かせません。口の中には細菌がいて、食べカスなどのタンパク質を分解しエネルギーとして活動しています。
そのときに分解されたタンパク質が、腐敗して発生するガスが口臭となるのですが、細菌はそれらの活動を主に歯垢(プラーク)の中で行っています。
(プラークは細菌の塊であって、ただの食べカスではありません。)
つまりプラークを取り除く事が口臭、虫歯、歯周病の対策にとって欠かせないのですが、実は歯ブラシだけではプラークの除去に限界があります。ある調査での数字ですが、各グッズ使用時の歯垢除去率です。
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ほとんどの人が行っている、歯ブラシによるブラッシングでは、全体の6割程度しか取れていないのです。しかも正しい方法でキチンと磨いた場合の数字です。
その為フロスや歯間ブラシの併用を薦める歯医者さんは多くいます。
そしてそれらを使用してもプラークを取り除きにくい場所があり、その部分でタフトブラシが効果を発揮するのです。
タフトブラシを使う場所
奥歯の奥
一番奥の歯は、そこ自体が磨きにくいのですが、さらにその歯の奥側はかなり大きな口を開けないと歯ブラシが入らなかったりと、非常に磨きにくい上に、歯周ポケットが深くなっている場合があり、歯垢が溜まりやすい状況にあります。
特にその奥に、まだ生えてきていない親知らずがある場合は、歯周ポケットが深くなる傾向にあり、いっそう磨きにくくなります。
歯並びの悪い所
歯並びが悪いと場合によっては歯が重なってしまったりと、とても磨きづらい場所となります。
普通に歯磨きをするだけでは、ブラシが当たらず、汚れが溜まりやすくなります。そのようなすき間もタフトブラシであれば磨けます。
歯の矯正中のワイヤーとのすき間
矯正している時のワイヤーと歯のすき間では、普通の歯ブラシでは毛先が入りにくい場所です。細かい部分まで磨けるのがタフトブラシの強みでしょう。
親知らず
親知らずの場合、真っ直ぐきれいに生えてくる事の方が少なく、斜めに生えたり、隣の歯と同じ高さまで生えてこない場合が多いです。
その為、普通にブラッシングしていると、親知らずにブラシが当たっていない、という場合があります。
歯と歯茎の間
いわゆる歯周ポケットです。ここに関しては普通の歯ブラシでも、上手く当てればキチンと磨けるのですが、タフトブラシの方が当てやすい、ということがいえるでしょう。
子供の歯
特に生え替わっている途中では、乳歯と永久歯で大きさも高さも違うので、歯ブラシでゴシゴシ磨いていても、ブラシが当たらない部分が出ます。仕上げ磨きに使用するのも良いでしょう。
歯のブラッシングには、
- 歯ブラシ
- デンタルフロスや歯間ブラシ
- タフトブラシ
と3つを正しく使用する事で、歯垢の除去率は上がりますが、これを毎食後行う、となるとかなりの負担にもなります。
歯ブラシ以外は1日に1回、時間のある寝る前などと決めて、まずは習慣付けましょう。そのうちやらないと気持ち悪い、という所まで持っていけば、最適なプラークコントロールを行う事が出来るようになってきます。
その結果として、口臭や口臭の原因となる歯周病の予防に繋がります。
ただしこれだけの事をやっても、正しく出来ていなければ、効果は半減です。磨き方の指導や磨けているかのチェックも兼ねて、定期的に歯医者さんに足を運ぶようにしましょう。