糖尿病と口臭の関係

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口臭の原因は80%以上が口の中にあると言われていますが、それ以外に、体の中の病気が関わってくることがあります。

糖尿病もその1つ。

糖尿病によって、どの様な口臭が、なぜ発生するのかをみていきます。

なぜ糖尿病になると口臭が起こる?

糖尿病になると口臭が発生するのには2つの理由があります。

ケトン体による臭い

糖尿病とは、血液の中に含まれるブドウ糖(食べ物を消化して得られる栄養素)の量(=血糖値)が増えてしまう病気です。

本来エネルギーを必要としている細胞の所にいくはずのブドウ糖が、そこまで行けずに血液の中に溢れてしまっているのです。

なぜその様な事になるかというと、通常はインスリンというホルモンが作用する事で、細胞が血糖を取り込んでエネルギーとしたり、蓄えたりしています。

つまりインスリンによって血糖の量は調節されているのです。

ところが糖尿病の人の体内では、インスリンの分泌が不足したり、分泌されても上手く作用しなくなるのです。

ブドウ糖が細胞まで届かないと、体全体のエネルギーが足りなくなります。

そこで体の中では脂肪を分解してエネルギーを作り出そうとします。

そして脂肪を分解した脂肪酸という物質からエネルギーを作り出すのですが、そのときにケトン体と言われる物質が作られます。

ケトン体とはアセトンなどの、脂肪酸を代謝(エネルギーにする)する時に出来る物質の名前で、これらが血液に溶けていき体の中を流れます。

そして、尿や汗として体外に出てきて体臭となったり、その一部が肺にまで回り呼気として出てくる事で口臭となります。

その臭いは 甘酸っぱく、果物が腐った様な臭いとなります。

ちなみに無理なダイエット(食事制限のみなど)を行った場合にも、糖質が足りないので同じような口臭が起こる場合があります。

まとめると、

エネルギーとなるブドウ糖が作られる
 ↓
血糖を調節するインスリン(ホルモン)が足りない(働かない)
 ↓
細胞にエネルギーが足りない
 ↓
脂肪からエネルギーを作ろうとする
 ↓
エネルギーと一緒にケトン体もできる
 ↓
ケトン体が血液に溶けて体の中を回る
 ↓
肺から口に呼吸として出てくる=口臭!!

このような流れになります。

ドライマウスによる口臭

糖尿病にかかると様々な症状が現れます。

糖尿病の症状
  • 尿が増える
  • 体重の減少
  • 手足のしびれ
  • 体のだるさ
  • むくみ

この様な症状が初期のうちに見られるのですが、これらの他に「ドライマウス(口腔乾燥症)」という症状があります。

これは大量に血液の中にあるブドウ糖を体外に排出する為に、尿の量、回数が増えてしまう事で、体中の水分が不足する事により起こります。

通常口の中には唾液が分泌され潤った状態なのですが、ドライマウスによってその分泌量が減ってしまい、ネバネバした状態が続いてしまいます。

口の中では億を超える細菌が存在し、食べカスなどのタンパク質を分解してエネルギーとします。

その時に腐敗して発生するガスが、揮発性(気体になりやすい)の物質で卵が腐った様な、あるいは魚や野菜が腐った様な臭いの口臭となります。

この様な口の中から発生する口臭の対策としては、唾液が非常に効果を発揮します。唾液がたっぷりある事で、細菌のエネルギーとなる食べカスなどを洗い流し、また唾液の中には抗菌効果を持った酵素も含まれるので、細菌に対して直接働きかけるのです。

つまり、糖尿病によって口が渇く事(唾液が分泌されずネバネバした状態)は、口の中で細菌が口臭となるガスを作り続けている状態となってしまうのです。

糖尿病に関しては、初期の症状が現れにくい、あるいは分かりにくい、という事があるので健康診断などで早期の発見に努めましょう。

ドライマウスに関しては、水分を摂るなどの対策が有効になります。
「ドライマウスの対策は!」