口臭を抑えるのに、わさびが効果的だといわれる事があります。
いったい口の臭いに対して、どのように作用するのでしょう。
わさびの効果とは?
実はわさびには色々な効果があるといわれているのです。
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これらの効果は、わさびに含まれる様々な成分が作用しているからなのですが、そのうちの1つにスルフィニルという成分があります。
この成分は体の中の抗酸化物質を活性化させる作用があり、あまり増えすぎると老化(シワなど)の原因となる、活性酸素を除去する働きを助け、美肌効果などに役立ちます。
そしてもう1つ、わさびの有名な作用として抗菌作用があります。
口臭とわさびの関係は?
口臭とわさびの関係をみていく前に、簡単に口臭が発生する流れをみていきます。
口臭発生のメカニズム |
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つまり口の中で細菌が活動するときに作られる気体が口臭となるのです。
という事は、口臭を抑えるには細菌の活動を抑えてしまえば良いのであり、わさびの抗菌作用が効果があるのではないか、という流れです。
わさびはお刺身やお寿司などの生魚などにも添えられるように、抗菌作用があります。
これは、わさびの中に含まれるアリルイソチオシアネートという物質などによる作用で、食中毒の原因となる、O-157などの細菌に対して抗菌効果があるといわれています。
その効果を利用して、口の中の口臭を作り出してしまう細菌の活動を抑えてしまおう、というのです。
わさびは口臭に効くのだろうか?
では、わさびに抗菌作用があれば、口臭を抑える事ができるかどうかなのですが、わさびの抗菌作用が、口の中の細菌に対して効果を持つかどうかです。
これに対しては、テレビで検証をするような番組があったらしく、わさびをお茶に入れて飲むと効果があった、という結論だったようです。
なので、全く効果がないとはいえないかもしれません。
細菌がいるのは?
ただし気を付けなけらばならないのは、細菌の存在する場所です。細菌の多くは歯垢の中(というより歯垢は細菌の塊)にいます。
歯垢はバイオフィルムと呼ばれるネバネバした性質を持ち、簡単には剥がれず、歯磨きなどで物理的に剥がす必要があります。
つまり、お茶を飲むだけで口の中の細菌の活動を全て抑えてしまおうというのは無理な話です。
その前に毎日の口臭対策として、わさびを使用するという事も難しいと思いますが。
また口臭が最も多く作られるのは、舌の表面に付いた、白っぽい舌苔(ぜったい)と呼ばれる汚れからだといわれていますが、そこにわさびを擦り付けるのも考えられません。
抗菌効果があるのは分かっているので、食事の時に積極的に利用する、という位の感覚の方が良いでしょう。