口臭対策に効果のある食べ物には色々とありますが、その中の1つにヨーグルトがあります。
発酵食品なので口臭の原因になるのでは?と思う人がいるかもしれませんが、どのように口臭に効くのかをみていきます。
なぜヨーグルトが口臭に効く?
まず口臭が発生する仕組みを簡単に説明します。 口の中には、常に億を越える数の細菌が存在していて活動しています。
それらの細菌は食べカスなどのタンパク質を分解してエネルギーとし、それらが腐敗するときに発生する揮発性硫黄化合物と呼ばれるガスが口臭の元になります。
つまり細菌が、口臭の原因となるガスを作り出してしまうのですが、このような腐敗物質を作り出してしまう細菌を、腐敗菌、悪玉菌と呼びます。
その為、悪玉菌の活動を抑える事が口臭対策となります。 そこに効果があるのが、ヨーグルトに含まれる乳酸菌(善玉菌)なのです。
口の中に乳酸菌が増える事で腐食菌である悪玉菌と戦って増殖を抑え、その結果として発生する口臭のガスの量も減る、という訳です。
ヨーグルトは口臭の原因、歯周病にも効く?
歯周病とは日本人の30歳以上の人の、80%以上の人がかかっていると言われている、歯茎に炎症や膿が出てくる病気ですが、口の中の口臭の大きな原因にもなります。
その歯周病を起こす細菌にも乳酸菌が効果を示した、という報告があるのです。
ただし乳酸菌といっても実はたくさんの種類が存在していて、すべての乳酸菌が歯周病に効果があるという訳ではありません。
また、ヨーグルトを食べるだけで歯周病が治るなどという事もありません。
歯周病菌に効果があるといわれている乳酸菌は、「乳酸菌LS1(TI2711)」という種類のもので、それが配合された口臭対策用のタブレットも販売されています。
「口臭対策に乳酸菌?」
ヨーグルトで歯磨き?
ヨーグルトの口臭対策としての効果を得るためには、食べる時に、口の中の細菌の多い場所(歯や歯茎の間、舌の表面など)を意識して食べるようしましょう。
そして最近よくいわれているのが、ヨーグルトで歯を磨くという方法。
かなり抵抗を感じるかもしれませんが、ちゃんとした歯医者さんがテレビで発言されていました。
ヨーグルト歯磨きの方法
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このヨーグルト歯磨きには、専門家でも意見が分かれているようです。反対意見としては、
- ヨーグルトは酸がきつく、虫歯になってしまう
- 歯茎に悪い
というものです。 個人的には、口の中にヨーグルトを放置する事は、歯周病の原因である歯垢(プラーク)を増やす事になるので逆効果なのでは?と思います
個人的にはおすすめしません!
ヨーグルトを食べることでの乳酸菌の効果については、実際に細菌が死滅した、という報告もあるようなので、期待できるかもしれません。
ただ個人的にはヨーグルト歯磨きはおすすめできません。
ヨーグルトというのは、その成分がタンパク質でできています。
先ほども書いた様に、口の中の細菌は活動するときには、タンパク質を分解してエネルギーとします。
ヨーグルトを使って歯磨きをする、さらにうがいをしない、となると細菌のエサを大量に口の中に放置していることになります。
いくら乳酸菌が悪玉菌に効果があるとしても、口臭に対してはマイナスに働くのでは、と感じます。
もし試してみる人は自己責任でお願いします。
わざわざ歯磨きに使わなくても、タブレットの方が安全かと思いますが。
ヨーグルトが効く、もう1つの口臭の原因とは?
数ある口臭の原因の中で、ヨーグルトが効くかも知れないのが、便秘です。便秘など腸に不調のある場合、それが原因で口臭が起こることがあります。
「便秘が口臭の原因になる理由!」
便秘になってうんこが腸の中に長い時間たまっていると、細菌によって腐敗が進み、臭いの成分がどんどん作られ、濃くきつくなります。
それらの臭いの成分は、主におならとして体外に出されますが、そのうちの一部が血液に吸収され、体を回って肺に達し、呼気に混ざって鼻や口から出てくるのです。
この臭いの成分を作っている悪玉菌(腐敗菌)に対抗するのが、ヨーグルトに含まれた善玉菌である乳酸菌です。
腸の中で悪玉菌の増殖を抑え、臭いを減らすのです。
また腸内の環境を整えることで、便秘自体の解消にも役立ちます。
ヨーグルトならなんでも良い訳ではない!
ヨーグルトは便秘やそれが原因の臭いに効果があるといいましたが、どんなヨーグルトでも良いという訳ではありません。
ヨーグルトに効果があるのは、乳酸菌が含まれているからですが、口から入って腸に届くまでに、ほとんどの乳酸菌は胃の中の胃酸で死んでしまいます。
死んだ菌がいくら腸まで届いても意味がありません。 ヨーグルトを選ぶときは、「生きたまま腸まで届く」などと書かれた商品を選ぶようにしましょう。